理事長あいさつ

理事長 山本武雄 Takeo Yamamoto

President of Japanese Brass Band Directors Association

  日本において吹奏楽団は、スクールバンドを中心に今や一般バンドまで盛んに活動し、コンクールを中心に世界をリードするほど活発に活動しています。 これは時代を紐解くと薩摩藩軍楽伝習生のために、英国海軍のジョン・ウィリアム・フェントン(1831-1890)隊長がコルネットやトロンボーンの金管楽器を1870年(明治3年)に英国から 輸入し、その後、現在の日本の吹奏楽へと発展したからです。

 英国では、これより遡ること25年前の1845年(弘化2年)にベルギーの楽器製作者アドルフ・サックス(1814-1894)氏が発表した「サクソルン属」と呼ばれる金管楽器群を中心に編成されたブラスバンドの 技量を競い合うために1853年(嘉永5年)第1回「ブリティッシュ・オープン選手権」(かの有名なゴルフのブリティッシュ・オープンの1年前)を開催、1900年(明治33年)には第1回の「英国ナショナル選手権」が開催されました。

 一方日本でのブラスバンド(金管バンド)は、コルネットが日本で最初に輸入された金管楽器であったのにも関わらず未だ歴史が浅く、 救世軍が1895年(明治28年)に日本で始めてブラスバンド演奏して以来、市民レベルでは1972年(昭和47年)、東京ブラスソサエティが日本で初めて本格的なブリティッシュ・スタイル(英国式)の金管バンドとして 創立されるまでの約80年間、ブラスバンドは日本で広く普及してきませんでした。 この東京ブラスソサエティの創立の功績により、これまでに小学校を中心に数々の金管バンドが日本各地に誕生し、技術的にも音楽的にも大変向上しました。

 また、1979年のウェリントン・シタデル・バンドがニュージーランドから来日したのを皮切りに、1980年レイランド・ヴィークルス・バンド、1984年ブラック・ダイク・バンド、 と続き、映画「ブラス!」のヒットから1999年にグライムソープ・コリアリー・バンドが以降続けて3度の来日で、爆発的にブラスバンドが日本各地に誕生しました。 そして、教育現場においては小学校で金管バンドを経験した子どもたちが、中学・高校を経て音楽大学に進学し、一般のブラスバンドが日本中に誕生する原動力にもなっています。

 しかし、その音楽大学をはじめとして、未だ本格的な金管バンドの指導法や演奏法を経験した人材は少なく、手さぐりの方法で指導にあたっているのが現状です。 そこで、日本においてのブラスバンド(金管バンド)の更なる普及と、指導法・演奏法のあり方について研究すると共に、これからの日本のブラスバンド界の発展のために、 2006年4月に「日本ブラスバンド指導者協会」が設立されました。

 当協会では、ブラスバンドに関する「調査研究」「国際交流」「啓発活動」を中心に、「指導者の技術・音楽性の向上」「スクールバンド・一般バンドの質の向上」 「少子化による吹奏楽から金管バンドへの移行」を目指しております

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