ブラスバンドの編成と楽器

ここで紹介するブラスバンドは、英国で発祥しヨーロッパで現在まで160年間発展してきた形態を指します。 「常にこの人数(定数)でなければいけない」わけではありませんが、英国でおこなわれる主要な選手権(ブリティッシュ・オープン、ナショナルズ、全英マスターズ等)は、 以下の編成・人数での出場が義務付けられております。これは人数・楽器制限あることで「選手権での公正を期せる」編成が定まっているために「作曲家への作曲依頼が容易い」等の利点を併せもっているからです。 毎年4月下旬から5月に開催される「ヨーロッパ選手権」ではこれより若干の人数制限の幅が緩やかになっており、28名+5名程度の増員が許可されております。

B♭コルネット 9名
フロント・ロウ(前列)・・・ソロ4名(プリンシパル1、アシスト1、テュッティ2)、

バック・ロウ(後列)・・・・リピアノ1名、セカンド2名、サード2名

E♭ソプラノ・コルネット 1名

B♭フリューゲルホーン 1名

E♭テナーホーン 3名
(ソロ、1st、2nd)

B♭バリトン 2名
(1st、2nd)

B♭ユーフォニアム 2名
(ソロ、2nd)

B♭トロンボーン 2名
(1st、2nd)

ベース・トロンボーン 1名

E♭(イーフラット)ベース 2名

B♭(ビーフラット)ベース 2名

ドラム・キット 1名

ティンパニ 1名

ミドル・パーカッション 1名

画像提供:ビュッフェ・グループ・ジャパン(金管楽器)

ブラスバンドの配置図

ここで紹介した配置図は、英国をはじめヨーロッパで多く用いられている配置です。この通りでなくてはならない訳ではありませんが、 多くのバンドが採用している一般的な配置です。 椅子はコの字型や台型ではなく馬蹄形(馬の蹄につける金具。Ωのような型)に配置し、中心に音を集めるように演奏します。 音を中心に集めることで、金管楽器の生の音が客席に直接当たらないようにしています。 また主要な選手権では、皆ブラインド審査なので、演奏者の顔が内側を向いていて見えない等の審査批評もありません。 但し、エンターテインメント・コンテストや通常のコンサートでは若干コルネットとユーフォニアムの間を開けて、奏者の顔や指が見える等の工夫をしているバンドもあります。 また、椅子と椅子の間が出来るだけ離れない(ベースも含め、演奏困難なトロンボーン以外ほぼくっついている)ように並べるのも、ブラスバンドの配置の特徴のひとつとも言えるでしょう。

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